トミ子マガジン 第6号 No.006 2001/12/12
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トミ子マガジン 第6号 No.006 2001/12/12
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▼自衛隊派遣の事後承認に賛成しなかった理由
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自衛隊派遣の事後承認にあたって棄権しました。民主党全体としては賛成の案件だったので、マスコミにも注目され、多くの皆さんにご心配いただきました。
事後承認に賛成できなかった理由はおもにふたつです。ひとつはそもそもアメリカが「新しい戦争」とよぶ武力行使に自衛隊を派遣して協力することに賛成できなかったことです。もともと今回のテロ事件に対しては「人道に対する罪」として厳しく対処し、国際法的で裁くべきだったと考えていました。罪のないアフガンの子どもたちを今も苦しめている空爆などは憎しみの連鎖につながるだけで有効なテロ対策ではあり得ないと信じています。日本は人道支援によってテロの土壌をなくしたり、また武器輸出の禁止や軍縮によってテロの危険性を無くすことに力を入れるべきだと考えています。
事後承認に賛成できなかったもうひとつの大事な理由は、判断材料とすべき「自衛隊派遣基本計画」があまりにずさんだったことです。国会として責任ある判断をしてシビリアンコントロールを担保することが到底できない内容です。そもそも民主党がこの基本計画の基礎になっている「テロ特措法」に反対したのは、自衛隊派遣に関する国会承認について事後承認ではなく、事前承認とすべきだという主張からでした。国会によるコントロールの実効性にこだわったために事後承認ではだめだ、と「特措法」に反対したのですから、責任を持って承認できる内容のない基本計画を承認しては筋が通りません。このような承認を認めたら、国会の空洞化につながるということが心から心配です。
「基本計画」は非常に抽象的な文書で、それを具体化しているはずの実施要項は国会にも明らかにされなかったのです。要項はA4で6ページのものだと聞いていますが、そのうち明らかにされたのはわずか2ページの「概要」だけです。たとえば、自衛隊がどこで活動するのかを決める「実施区域」もあまりに漠然としています。実施区域は「インド洋とその上空」となっていますが、インド洋はとても広く、インド洋沿岸にはソマリアなどの東アフリカも含まれます。「仮にビンラディンがソマリアに逃げて、それを米軍が追いかけて攻撃した場合に自衛隊は支援活動を行なうのか」という質問に、政府は明確に答えませんでした。これでは、いったん自衛隊の派遣を認めたら、どこまで行ってしまうか分かりません。さらに、どういう事態になったら自衛隊が撤収するのかを定める撤退要件も含まれておらず、この基本計画は実効性ある歯止めになりえないのです。また、自衛隊の活動は「武力行使と一体化しない協力活動」だと説明されていましたが、基本計画で輸送の対象として挙げられている「人員」には米軍の兵士も含まれるということです。完全武装をして「戦地」に向かう兵隊を途中まででも輸送して「武力行使とは関係ない」とする主張に与することはできません。
今回の基本計画は自衛隊を出したいと考えていた人たちから見てもあいまいでずさんなものです。内容の不明確な材料を与えられて、政府の言うままにこれだけの重大問題を白紙委任しているようでは国会はいらないのと同じです。テロ対策の名のもとに、そのようなことを許しては国会の空洞化につながることを心から恐れます。
本来野党第一党としての民主党の役割は、アメリカ追随しか頭のない政府の対応に対して、市民が納得できる代替案を提示することでした。今回の対応を反省して、しっかりとした「もう一つの道」を示すことができるよう、真剣に研究と議論を重ねていく決意です。
今後とも皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
参議院議員 岡崎トミ子